2014年5月
MOKUMEGANE TSUBA : 木目金鐔 無銘 [2014年5月29日 11:20 by 杢目金屋]
NETSUKE: 根付 [2014年5月28日 11:50 by 杢目金屋]
MOKUMEGANE TSUBA : 木目金鐔 武州川越住 恒忠作 [2014年5月27日 11:38 by 杢目金屋]
GURIBORO INRO : 印籠と根付 [2014年5月22日 11:09 by 杢目金屋]
MOKUMEGANE KOZUKA : 木目金 小柄 [2014年5月21日 11:31 by 杢目金屋]
MOKUMEGANE FUCHIGASHIRA : 木目金縁頭 銘 高橋興次(花押) [2014年5月19日 14:36 by 杢目金屋]
GURIBORI KAWARAGANE: グリ彫り 瓦金 [2014年5月16日 13:35 by 杢目金屋]
GURIBORI KURIGATA: グリ彫り 栗形 [2014年5月15日 11:43 by 杢目金屋]
GURIBORI TSUBA : グリ彫り鐔 銘 南蛮張成写之 松岡元次(花押) [2014年5月14日 11:42 by 杢目金屋]
GURIBORI TSUBA : グリ彫り鐔 銘 文化十年 仲春 癸酉文安(花押) [2014年5月13日 11:04 by 杢目金屋]
MOKUMEGANE KOZUKA : 木目金 小柄 [2014年5月12日 14:43 by 杢目金屋]
YOSEGANEZAIKU KISERU : 寄金細工 煙管 [2014年5月 8日 11:36 by 杢目金屋]
GURIBORI KOJIRI: グリ彫り 鐺 [2014年5月 7日 15:26 by 杢目金屋]
YOSEGANEZAIKU KISERU : 寄金細工 煙管 [2014年5月 6日 11:00 by 杢目金屋]
GURIBORI TSUBA : グリ彫り鐔 銘(偽銘) 出羽秋田住正阿弥伝兵衛 [2014年5月 5日 11:28 by 杢目金屋]
MOKUMEGANE KOZUKA : 木目金 小柄 [2014年5月 2日 11:07 by 杢目金屋]
MOKUMEGANE FUCHI : 木目金 縁 銘 高橋興次(花押) [2014年5月 1日 11:29 by 杢目金屋]

MOKUMEGANE TSUBA : 木目金鐔 無銘

こちらは木目金の鐔でございます。

 

こちらは木目金の鐔です。

繊細な木目の線が、次第に広がっていくような

そんな模様で、本物の木の木目にそっくりです。

これは木目の板一枚で出来ており、

銅と赤銅の色合いがまた木の様相を

本物同然のように見せています。

金属であることを忘れさせてくれるように、

軽やかで自然な木目金の技術。

シンプルですが、沢山の感動を見せてくれる鐔です。

 

江戸時代後期 赤銅、素銅
H57.8×W48.2×T4.5mm 81.2g

Tsuba with designed of woodgrain pattern
Late Edo period
Shakudo, Copper

NETSUKE: 根付

こちらは木目金の根付でございます。

木目金の部分を木にみたてて

作られた、おそらく三味線

を模したと思われるデザインです。

ミニチュアの作品は、

今日のストラップに通ずる部分があります。

当時の人々の、技術を「楽」「喜」に

想いを込めて作られた作品。

まるでその光景が思い起こされるように、

木目金は本物の木のように、そこにあり続けます。

 

江戸時代後期 赤銅 , 素銅

H43.5mm×φ39.3mm 28.9g

Netsuke  with  design of woodgrain pattern.

Late Edo period

Shakudo , Pure copper

こちらは木目金の鐔でございます。

 

木目の丸い模様がしっかりと出ている作品。

色味も落ち着いており、男性的な印象を

うける刀の鐔です。

やや楕円形の形で、色味もコントラストが

はっきりしており、見ていても動きや

静寂が感じられます。

 

江戸時代後期 赤銅、銅
H69.3×W62×T6.0mm 139.2g

Tsuba with designed of woodgrain pattern

Signed:"Made by Tsunetada, a resident of kawagoe, Musashi province."

Late Edo period

Shakudo, Copper

GURIBORO INRO : 印籠と根付

こちらはグリ彫りの印籠でございます。

グリ彫り 印籠 根付 guribori  inrou netsuke

 

小ぶりではありながら、まとまっている

デザインの印籠です。小さいながらも

グリ彫りの彫が繊細にほどこされており、

根付もひょうたん型で珍しく、

金具は銀で出来ています。

総じてとても丁寧な作品です。

 

江戸時代後期~明治初期 漆
印籠 : H58.0×W47.7mm 31.4g

根付: H41.7×φ22.5mm 19.8g

Inro & Netsuke. Guri type carved lacquer with spiral motifs.
Late Edo period to early Meiji periods
Lacquer

MOKUMEGANE KOZUKA : 木目金 小柄

江戸時代後期~明治 銀、赤銅

*裏に木目金が張ってあります。

こちらの表の部分は鋳造で作られています。

 

裏側には木目金が貼られている作品。

海外輸出向けに作られたと思われる、

日本的なモチーフが多い中の一品です。

木目金も量産の装飾に使用されるように

なったことの表れで、時代と技術の変遷がうかがえます。

 

L96.8×W14.4 28.7g

Kozuka with design of woodgrain pattern.

Late Edo to Meiji period

Silver , Shakudo

こちらは木目金の縁頭でございます。

木目金  縁頭 mokumegane fuchigashira

 

表現と技術の融合。

それを体現した作品です。

木目金の、木目という自然の創りだした美を

金属で創りだす技術であったものを表現として用い、

またそれにより情景を創りだしているところが、

木目金の殻を破り、美術へと昇華させている作品。

 

江戸時代中後期 赤銅、四分一
H34.4×W18.9×T9.8mm 17.6g

Fuchi-kashira with design of maple leaf  floating on a stream.

Signed:”Takahashi Okitsugu,” with kao

Mid-to-Late Edo period

Shakudo, shibuichi

GURIBORI KAWARAGANE: グリ彫り 瓦金

こちらはグリ彫りの瓦金でございます。

グリ彫り 瓦金 guribori kawaragane

珍しい銀張りのグリ彫りの瓦金です。

表面が銀ですと、はっとするような

淡い輝きを見ることができます。

よりグリ彫りの部分との差が明確になり、

心なしかくっきり彫りの形が見えるようです。

経年による色の落ち着きが、深みのある

雰囲気を創りだしています。

 

江戸時代中後期 銀、赤銅、銅

H37.8×W21.7×T6.9 7.7g

Kawagarane with design of guri scrolls .

Unsigned.

Mid-to-late Edo  period

Silver , Shakudo , Copper

GURIBORI KURIGATA: グリ彫り 栗形

こちらはグリ彫りの栗形でございます。

グリ彫り 栗形 guribori kurikata

栗形とは、下げ緒を通すための部分です。

下げ緒を通すことで、帯に刀をまくことができます。

たっぷりとした厚みのある、故に迫力がある栗形です。

高橋はグリ彫りを得意とし、中でも高橋興次の作品は

彫りの形の美しさと合わせて肉厚もあり、

先に書いた迫力が生まれています。

繊細であり且つ大胆さも持ち合わせる、

グリ彫りの作品です。

 

江戸時代中後期 赤銅、銅

H32.7×W11.6×17.1 11.8g

Kurigata with design of guri scrolls .

Mid-to-late Edo  period

Shakudo , Copper

こちらはグリ彫りの鐔でございます。

グリ彫り 鐔 guribori tsuba

おおらかでふくよかなグリ彫りの鐔です。

彫りの模様は、ほかの鐔と比べても

柔らかい印象で、中国の漆工芸家の作品の

写しという旨の表記があります。

これは茶人の間でこのグリ彫りの香合等が

珍重されていたことを思わせます。

グリ彫りの技術が発展して

木目金の技術の種となった

ことを語ってくれる作品といえるでしょう。

 

江戸時代中後期 赤銅、素銅
H72.5×W68.9×T4.3to3.6mm 105.8g

Tsuba with designed of guri scrolls
Signed: “Made by Matsuoka Mototsugu, motif formed in a manner of Nanban Chosei” with kao.
Mid-to-late Edo period
Shakudo, Copper

こちらはグリ彫りの鐔でございます。

グリ彫り 鐔 guribori tsuba

個性的なグリ彫りの鐔です。

この作者のグリ彫りの鐔としてはこれ一品と

考えても良いでしょう。

不慣れなグリ彫りとそれから生まれた個性的な

紋様が印象的です。彫りが細く、また

伸び伸びとしいている線です。

 

江戸時代中後期 赤銅、銅
H63.6×W58.0×T4.5mm 83.4g

Tsuba with design of guri scrolls.
Signed:"In the Spring of the 10th year of the Bunka Era;

Mizunototori [1813],Bun-an," with kao.
Late Edo period
Shakudo, Copper

MOKUMEGANE KOZUKA : 木目金 小柄

こちらは木目金の小柄でございます。

木目金 小柄 mokumegane koduka

表面には日本的な意匠を施してある小柄です。

女性と子犬が書かれており、微笑ましい一場面です

この絵柄の裏には、丸い模様の木目金が貼られています。

それは白黒のモノトーンでありながら、その色の見え方が

驚くほど豊かで、かつ模様も繊細な小柄です。

丸い模様が沢山入っており、水面を跳ねる水の輪が

激しい様子を映しているかのようです。

また、泡のようにも見え、見ていて飽きの来ない木目金の中でも、

様々な表情を見せてくれる模様。

幕末から明治の間に作られたと考えられ、

時代の変遷の中に産まれた作品です。

 

 

江戸時代後期~明治 銀、赤銅

*裏に木目金が張ってあります。

こちらの表の部分は色絵です。

L100.3×W15.4 32.8g

Kozuka Front: Iroe

Late Edo to Meiji period

YOSEGANEZAIKU KISERU : 寄金細工 煙管

こちらは寄金細工の煙管でございます。

 

複数の模様がいくつも集って出来る寄金細工。

部分的な模様の違いは、屋根の瓦の違いだったり、

群生している植物の種類が違う、その境界線

のような、別のものが折り重なる美しさが見られます。

木目金も別々の金属の融合から生まれる美しさがあり、

そのつながりの有りかたは違いますが、

どこか共通した美意識があります。

 

江戸時代後期 金、銀、赤銅

L 230.0mm 53.0g

Kiseru with design of mosaic pattern.

Mid-to-late Edo period

Gold,Silver,shakudo,shibuichi,pure copper

GURIBORI KOJIRI: グリ彫り 鐺

こちらはグリ彫りの鐺でございます。

珍しい銀張りのグリ彫りの鐺です。

表面が銀ですと、はっとするような

淡い輝きを見ることができます。

よりグリ彫りの部分との差が明確になり、

心なしかくっきり彫りの形が見えるようです。

経年による色の落ち着きが、深みのある

雰囲気を創りだしています。

 

 

江戸時代中後期 銀、赤銅、銅

H34.0×W18.2×T9.9 12.7g

Kojiri with design of guri scrolls .

Mid-to-late Edo  period

Silver , Shakudo , Copper

YOSEGANEZAIKU KISERU : 寄金細工 煙管

こちらは寄金細工の煙管でございます。

複数の技術を効果的に配置し、

繋ぎ合わせた作品。

部分部分にその技術のこだわりが感じられます。

別の金属を繋げるという発想の点では、

木目金の技術と似ている箇所があるといってよいでしょう。

色合いや模様の組み合わせが見ていても楽しげで、

また優美でもあります。

 

 

江戸時代後期 金、銀、赤銅

L 270.0mm 67.0g

Kiseru with design of mosaic pattern.

Mid-to-late Edo period

Gold,Silver,shakudo,shibuichi,pure copper

こちらはグリ彫りの鐔でございます。

こちらは偽の銘が刻まれていることで

有名な、いわくつきの鐔です。

偽の銘を入れるにしても、その「偽」の質が重要になってきます。

グリ彫りそのものが技術として

難易度があり、そして彫りも精巧に

されている等、当時の職人の

研究熱心な部分には、関心させられる

部分が多々あります。

 

 

 

江戸時代中期 赤銅、素銅
H80.5×W76.3×T4.1mm 154.9g

Tsuba with designed of guri scrolls
Fake signed: “Shoami Denbei, a resident of Dewa Akita.”
Mid-Edo period
Shakudo, Copper

MOKUMEGANE KOZUKA : 木目金 小柄

こちらは木目金の小柄の表側でございます。

 

裏側には木目金が貼られている作品。

海外輸出向けに作られたと思われる、

日本的なモチーフが多い中の一品です。

木目金も量産の装飾に使用されるように

なったことの表れで、時代と技術の変遷がうかがえます。

 

江戸時代後期~明治 銀、赤銅

L95.7×W14.4 26.3g

Kozuka with design of woodgrain pattern.

Late Edo to Meiji period

Silver , Shakudo

こちらは木目金の縁でございます。

表現と技術の融合。

それを体現した作品です。

木目金の、木目という自然の創りだした美を

金属で創りだす技術であったものを表現として用い、

またそれにより情景を創りだしているところが、

木目金の殻を破り、美術へと昇華させている作品。

 

木目の流れの中に見える、紅葉の葉。

見つけた時の、木目金の模様たる

その存在感は、木目金にしか出せないものでしょう。

 

江戸時代中後期 赤銅、四分一
H38.6×W22.3×T13.4mm 29.0g

Fuchi with design of maple leaf  floating on a stream.

Signed:”Takahashi Okitsugu,” with kao

Mid-to-Late Edo period

Shakudo, shibuichi